雑誌広告には、空き枠と呼ばれる掲載枠が出るときがあります。空き枠は、格安で掲載できる上に発行日までの期間が短いのが特徴で、常に空き枠を狙う広告主も少なくありません。
一方で、空き枠はその費用の安さから、つい金額に目を奪われがちですが、注意点もあります。
例えば、
- 物理的に原稿制作ができない・・・
- もっと準備に時間が欲しい!
- きちんと制作してくれると思っていたのに・・・
など。
そこで今回は、
ほか、空き枠で失敗しないコツを解説していきます。
そもそも空き枠とは何か?
雑誌の空き枠とは、言わば”売れ残った広告枠”のことです。理由はさまざまですが、
- 単に準備していた枠が売れ残った
- 進行中の案件で急なキャンセルが出た
- 非販売枠を何らかの理由で開放した
などが大半です。
空き枠がなぜ格安で提供されるかと言うと、消費期限が近いためです。ちょうどスーパーのお惣菜が閉店1~2時間前になると割引きシールが貼られます。アレと同じというわけです。
雑誌は、発行日と入稿日は決まっています。枠もそのままにしておくとただ廃棄することになるので、廃棄するくらいであれば少しでも売上を期待した方が良い、という判断です。
空き枠のメリット
主なメリットは次の2つです。
1. 費用が安い
例えば、1ページ枠は、ファッション誌では通常120万円~200万円ほどすることが大半です。ところが空き枠だと、30万円~80万円くらいになる場合も少なくありません。かなりの価格差があります。
2. 広告掲載までの待機期間が短い
雑誌は、発行日の50-60日前くらいから原稿制作を行うことが少なくありません。ところが空き枠では発行日の30-40日前でも掲載が間に合うことが大半です。事前に原稿を用意しておけば制作面も安心でしょう。
3. 安い小枠枠もさらに安くなる!
雑誌広告には連合広告といって1ページをさらに4分割、8分割、16分割・・・と、1ページを分割して小さな枠を販売している広告代理店もあります。特に広告代理店からすると、小枠をぴったりと1ページの決まった枠数に予定通り埋めるのは簡単ではありません。そんなときに発生しやすいです。
多くの場合は、空き枠が出る前にキリの良いところで満稿として締め切ってしまう場合が少なくありません。ただ、案外小枠がさらに安くなる場合もあるにはあります。雑誌を検討する際は、お付き合いのある広告代理店に相談してみると良いかもしれません。
空き枠のデメリット
出稿費用が安くて魅力的な空き枠ですが、デメリットもあります。
1. 掲載時期の指定が難しい
空き枠とは、基本売れ残った枠です。つまり、売れ残らない限り空き枠が出ることはない、ということ。
そして、広告代理店や出版社も基本的には、広告枠が売れ残らないように注意しています。いつ空き枠が出るかは予測することはかなり難しいので、もしプロモーション時期に指定がある場合は、現実的ではないでしょう。そのため、「いつか空き枠が出たときなら掲載時期はいつでも構わない」というスタンスで検討してみるくらいが無難です。
2. 原稿制作期間が非常に短い
売れ残った空き枠ですので、消費期限、つまり入稿期限までが非常に近いということ。そのため、手元に入稿原稿があって、原稿データを広告代理店や出版社にすぐに渡せる状態であることが好ましいです。事前に原稿を広告代理店に作ってもらい、広告主が手元に持って身構えている場合も少なくありません。
もちろん、手元に原稿がないと空き枠出稿ができないわけではありません。手元に原稿がない場合は、掲載用の写真画像やプレスリリースなどを申込日当日やその翌営業日くらいまでに広告代理店に支給できるのが理想です。空き枠を検討する際は、予め制作素材の準備を進めておくと良いでしょう。
余談ですが、原稿確認は1~2回の原稿確認で校了となる場合が大半です。修正は、何回も心ゆくまでできれば良いのですが、空き枠では時間が許してくれずほぼ不可能です。原稿修正の可能回数にも注意しておくと良いでしょう。
3. 希望する企画を選べない
例えば、読者プレゼントの企画や受賞ロゴ企画、インフルエンサー企画や時期的な企画に出したい場合。実のところ、こうした企画は、いつ、どの雑誌の、どんな企画で空き枠が出るかわかりません。また、人気企画では、そもそも空き枠が出ない場合も少なくありません。
希望条件を増やせば増やすほど空き枠をピンポイントに狙うことになりますので、希望通りに要望を通すのはかなり難しくなってしまうでしょう。空き枠を狙う場合は、肩の力を抜いて気長に身構えるくらいの方が疲れにくいです。
4. 空き枠が絶対に出ない企画、雑誌がある
雑誌や企画によっては、そもそも空き枠は絶対に出さないというものもあります。その理由は、価格破壊を避ける意味とブランドの品位を下げない目的があると思われます。でも「実態としてはそれでも枠が空くことだってあるんじゃない?」と思われるかもしれません。
ご想像の通り、実際に空き枠は、出ることはあるにはあります。ところが、空き枠が出た場合は、その雑誌の姉妹誌の次号予告を入れたり、編集ページなど出版社の社内で空き枠を潰してしまう場合も少なくありません。
仮に広告代理店または制作会社の持っている枠であっても、別の成約済みの方の枠をサイズアップしたり、コラムにして空き枠を潰してしまう場合も多いです。こんな風にいくら待っても出版社や広告代理店のガイドラインなどで、そもそも”空き枠が絶対に出ない”雑誌もありますのでご注意ください。
失敗しない空き枠の活用術
- 日頃から広告費は、とにかく低予算を重視!
- 定番商品なので露出時期はいつでも構わない
- 原稿制作では連日小回りが利く
このようなことを満たせることができれば、空き枠狙いも有効です。
特に時期的な広告、例えば、夏向け商品で購入者層が幅広いので読者層も選ばない、という場合。このような場合はどんな雑誌でも対応できる場合が多いので、空き枠狙いは有効でしょう。
また、広告代理店によっては空き枠でも、美容家や専門家などを出演させたり受賞ロゴ企画の手配ができる場合も希にあります。できるできないはあるはずですが、多くの広告代理店では「空き枠でこんなことしたいのだけど、できる?」といった相談くらいは受け付けてくれるはずです。気になるときは、とりあえず広告代理店に相談してみるのも手です。
知らないと損をする”空き枠の上手な狙い方“
魅力的な価格の空き枠ですが、いつ出てくるかわからない空き枠を常に確認し続けるのは至難の業です。そんなときに便利なのが”時期をピンポイントで指定しない方法”です。例えば「3ヵ月以内のどこかで構わないので、空き枠が出たら教えてほしい」という風に期間に幅を持たせて広告代理店に相談してみましょう。
そのとき、
「商品はコレです」
「希望はこれら3誌のどれか」
「予算○○円以内であれば、必ず空き枠に申込します」
などと事前に宣告をしておくと広告代理店にも動いてもらいやすいです。
もちろん、それでも空き枠が出てこない場合もあるでしょう。でも、ピンポイントで探しまくるよりは空き枠に出会える確率は格段にアップするはずです。広告代理店や出版社も出稿してもらえるかどうかわからない状態で空き枠を探すより、出稿の確度が高い広告主の方が動きやすいのは間違いありません。
なかなか空き枠が見つからない場合は、こんな風な方法で空き枠相談をしてみるのも手です。
まとめ
空き枠狙いは、制作素材の準備を急かされたり、原稿確認を翌日、場合によっては当日戻しとなる場合が大半です。これらが難しい場合は、少し原稿制作でストレスを感じるかもしれません。
出稿費用は魅力的な一方で、空き枠には前述のようなデメリットもあります。空き枠という性質であるが故に犠牲にせざるを得ない部分も含み置いた上で、空き枠を検討されると失敗は少ないはずです。
空き枠のポイントをまとめると、次の3つです。
- 広告代理店には出稿を確約しておく
- 掲載希望時期はピンポイントではなく幅を持たせる
- 制作素材や原稿は事前準備を身構えておく
空き枠は、この3つのポイントを押さえながら検討していただくと出稿しやすいはずです。空き枠が気になったときは、ぜひ試してみてください。
