「雑誌の表紙画像をいただけませんか?」
・・・このようなご質問をいただくことは少なくありません。
目的は、掲載実績紹介のための二次利用が大半です。二次利用とは、ホームページやブログ、LPやチラシなどで二次的に転載することです。では、実際に表紙画像は二次利用しても良いのでしょうか? 結論から言うと、グレーゾーンが大半ですが、ケースバイケースです。
今回は、雑誌の表紙画像の2次利用について以下のような内容をお伝えしていきます。
この記事を参考にして、雑誌の表紙画像について理解を深めていただければと思います。
表紙画像は使ってはいけない?
表紙画像1つにしても、
・編集部(デザイン)
・カメラマン(モデル撮影)
・モデル
などたくさんの方が制作に携わっています。
そのため、表紙画像の権利を出版社が管理・主張するのは当然のことです。でも、だからといって提供したくないのか?というと、ホンネはどうも別のところにあることも多いようです。
本当は使って欲しい出版社もある!?
「表紙画像があちこちで使われることは、その雑誌の宣伝になる」こう考える出版社の現場担当者も少なくありません。ではなぜ許可がもらえないのかというと、多くの場合は、カメラマンやモデル事務所、デザイナーとの契約の問題があるからです。
契約による縛りとは?
通常、カメラマンやモデルは、
・写真の使用期間
・撮影環境
・拘束時間
・撮影枚数
などを見積もって契約し撮影します。当然広告主が二次利用することは契約内容に入っていません。つまり、表紙画像を二次利用されて一番問題となるのは、モデル事務所やカメラマンです。
となると、出版社としては、モデル事務所やカメラマンに対して契約違反にあたるので「どうぞ使ってください」とは言えない…こんなことも多いようです。そのため、広告代理店も「どうぞお使いください」と広告主にお伝えすることが難しいというわけです。
二つ返事で「どうぞ」
前述のような事情をすっ飛ばして「表紙画像はどうぞお使いください」という広告代理店もあるようです。ですが、これは大変危険です。こんなエピソードがあります。
「あの企業さんとは取引禁止」?
過去に出版社から「この企業さんとの取引は、当面見合わせてください」と取引先広告代理店向けにFAXの一斉送信で通達が来たことがあります。理由は「表紙画像を無断使用し警告をしたにも関わらずwebページから取り下げてくれないから」ということでした。
広告主さんからすると「広告代理店から許可をもらったよ!」という言い分はあったのかもしれません。実際のところはわかりませんが、どんな事情があるにせよ出版社からの警告や指摘には従うべきです。
なぜ軽く許可する広告代理店もあるの?
もちろん乱暴な広告代理店ばかりではありません。でも、もし表紙画像の2次利用を軽く許可する広告代理店があったとしたら、それは出版社から指摘を受けたり問題になったことがほとんどない広告代理店さんだと思われます。
私たちもこれまで1,000社以上の企業さんとご一緒させていただきましたが、表紙画像のことで出版社から指摘が入ったのは、5回程度です(もちろんいずれも私たちから推奨したものではありません)。
その際も権利や金銭の問題に発展したことは、一度もありませんでした。実態としてはあまり指摘をうけることがないので、前述の表紙画像を提供していた広告代理店さんは「表紙画像はどうぞお使いください」と提供されていたのかもしれません。
LPなどでよく見かける表紙画像はどうやって使っているの?
実態は、自己責任でお使いになっている方が大半です。自己責任とは、出版社から指摘が入った場合に広告主さん側で適切にご対応いただく、という意味です。
もちろん悪質な場合は、賠償請求なども可能性としてはあるかもしれません。ですが、多くの場合は出版社から「表紙画像をweb上から下げてください」と言われて素直に応じていれば、少なくとも私たちが認知している範囲では、特段大きな問題になったことは聞いたことはありません。
「出版社に表紙画像の2次利用OKの許可をとってもらえませんか?」
これは警察官に時速60km規制の道で「65kmくらいなら出してもかまいませんか?」というようなものです。当然答えはNO!です。ただ、条件付きで堂々と表紙画像の二次利用できる雑誌も一部にはあります。
それらの場合の多くの条件は、
・モデルが出ていない号なら良い
・掲載後1年間(表紙画像の許可をしている雑誌や編集部企画)
・出版社に「このメディアで使わせていただきます」と2次利用先(別のメディア)の申告義務を果たせばOK
…などさまざまです。
2次利用OKの許可をいただくには狭き門ですが、表紙画像の2次利用が一番の目的であれば、お付き合いのある広告代理店さんにまず確認や相談をしてみると良いでしょう。
まとめ
実のところ、私たちも「どうにか安全に表紙画像を2次利用できる方法はないか?」とご相談をいただくことは少なくありません。ですが、結論から言うとやはり表紙画像の取り扱いは、グレーゾーンが多いため絶対安全でないことが大半です。
ただ、強いて言えば、例えばインスタグラムやフェイスブックなど、SNSやブログ、ホームページといったwebで使いたいときは次の方法をされる方も多いように感じます。
・人物が手にもって表紙を見せながら一緒に映り込む
・店内(レジ横など)に飾ってある雑誌を店内として写す
・机においてある雑誌を背景と一緒に撮影する
このような場合は、指摘を受けにくいようなケースが多いようです。
今回の表紙画像のお話は、実態からみたあくまで経験則のお話です。結局のところは、私たちも保証はもちろん、推奨できることではありませんので、表紙画像のお取り扱いは自己責任において慎重にしていただくのが良いと思います。

